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2021-11-18 〜 2021-11-28

出張N@豊田市美術館ギャラリー「わからなかった昨日の翌日」

二藤 建人小川 愛島本 了多水戸部 春菜藤原 葵

11.28 sun 14:00- アーティストトーク



「わからなかった昨日の翌日」
不測の事態が起こると、誰もが先の見えない恐怖に駆られます。自然災害にせよウィルスの猛威にせよ、それらは昨日まで意識せずに済んでいた世界の死角からわずかに飛び火し、私たちの生活空間へと燃え移るのです。昨年から続く新型コロナウィルス感染症により、世界中で生命が脅かされる状況が続き、多くの人が犠牲になりました。
コロナ禍は同時に、私たちの世界認識を更新することにも繋がりました。見えないものへの想像力、接触に遍在するリスク、社会構造への再考、コミュニケーションの細部や空間意識など、昨日まで意識の外にあったことが炙り出され、改めて強く認識されたのではないでしょうか。人々が世界の未知に対して謙虚になり、意識の免疫が発揮されている状態と言えるかもしれません。
アーティストという存在もまた、日常のなかで固定されがちな世界認識へと一石を投じるものです。深い鑑賞によって一時的に作品に込められた世界が同期され、帰り道の景色が変わってしまったような経験がある方もいるでしょう。
自分を変えてしまいかねない、わからないものを能動的に追い求め、その変化を作品に刻み込むアーティストの仕事は、見えない明日をどう生きるかという問題に向かっていくためのプラクティスとなり得るのではないでしょうか。
今展覧会はそういった点を踏まえ選出された5人のアーティストによって豊田市美術館ギャラリーにて展開されます。それぞれが鑑賞者の認識を揺さぶりかねない力強い表現者でありながら、同じようにコロナ禍を過ごした何十億人のうちの一人一人でもあります。アーティストがパンデミックの世に何を思い、各々の主題がどう展開したかという点にも注目して今展覧会をご覧いただければ幸いです。