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2015-12-17 〜 2015-12-27

オバケに 100 回触れてみる

Touch the invisible things

山口 麻加岡本 健児岡本 高幸磯部 由香子箱山 朋実藤澤 信輔衣川 泰典

ギャラリートーク: 12.19 sat 19:00 12.24は休廊
同時期開催: 12.15 tue – 12.20 sat 愛知県美術館ギャラリー J室 8F
開館時間:  10:00 – 18:00 (12.18 fri は 20:00 まで、 最終日は 17:00 まで
展覧会タイトルにある「オバケ」という言葉には「不可視なもの(invisible)」の比喩として扱っています。「オバケ」には一般的には「ばけもの、幽霊」のような実態をもたず現実的には見えないものを指します。今展では、出展作家のそれぞれの「見えないもの」を「オバケ」と呼びたいと思います。アーティストは私たちを取り巻く社会や世界と対峙することで、さまざまな物事の内外を見つめ、感受したものを表現します。例えば、視覚的に認知できるものもあれば、見えないはずの妖怪や精霊、内的なイメージとして心象や感情、それ以外にも現象やエネルギー、行為、時間などなど、人間の眼だけでは認識できないさまざまなものに影響を受けて作品としての視覚化を試みます。
日本には、古来より語り継がれる伝統文化や行事、信仰のなかに決して視覚的に認識できないものへ畏怖の念を抱きつつも共存し、それを尊い敬う文化がありました。しかし、現代的な 生活の一例として、いまや誰もが所有する携帯や PC、スマートフォンなどが普及したように生活は豊かになり、今まで掴み所のなかった世界と個人を繋ぐ距離感は急速に身近なものになったと言えます。より刺激的で解りやすい視覚的イメージに感動し、個人が欲する情報を簡単に獲得することができます。ときには、場所を変えずとも気軽に異世界へと旅立つこともできます。このように、パッと見た感じの安易な刺激や解りやすさ、簡単さを求める時代の流れは、もしかすると昔を生きてきた人々が大切に育んできた精神的な営みと反することなのかもしれません。それは、人間的な創造的思考の停止や、現代人特有の盲目的な姿を浮かび上がらせているように見えます。
進行形の日々を生きる私たちが、刺激的で解りやすい視覚的なイメージに束縛された世界から乖離し、私たちの周辺にひそむだろう「見えないもの」に、あえて眼を凝らすことは、漠然とした世界と私たちとを繋げるものの姿を見つめることへの挑戦になるのではと考えます。本展覧会では、このような「見えないもの」へ挑戦する出展作家による、さまざまな解釈・表現 を紹介することになります。それらの表現は、私たちを取り巻く世界についての一部分を、改めて考察することとなるのではないでしょうか。このような試みが、私たちの感性の感度をあげることとなり、さまざまな物事への思考をより深め、新たな創造を育むきっかけになることを願います。そして、より多くの鑑賞者に本展覧会を目撃してもらえればと思います。

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